災害時にエコキュートは使用できる?断水が解除された後の手順や事前に準備するべきことを紹介
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災害時のエコキュートの使用方法について疑問があるかもしれませんが、エコキュートは災害時でも安全に使用できます。ただし、注意点として、飲料水として使用できないことやお湯が高温になる可能性があることを理解しておく必要があります。
この記事では、以下の内容をお話しします。
- 災害時にエコキュートでできることとできないこと
- 災害時にエコキュートを安全に使用する手順
- 災害時に備えて事前にエコキュートで準備すべきこと
- 災害時にエコキュートを使用する際の留意点
これらの情報を参考にして、災害時にエコキュートを使用する判断をしてもらえたら幸いです。
エコキュートは災害時に役立つか?
エコキュートは停電時にはお湯を沸かすことができませんが、停電前に沸かしたお湯を手洗いやお風呂のシャワーで使用できます。機種によっては、災害の警報や注意報を事前に設定しておけば、発令と同時に自動でお湯を沸かすことも可能です。
さらに、断水時にはエコキュートを利用して生活用水を確保することができます。たとえば、容量が460Lのエコキュートを使用していたら、4人家族で3〜4日分の生活用水の確保が可能です。断水が発生したときの水道が復旧するまでの日数が3日と言われているため、自宅にエコキュートを用意しておけば常に水の確保ができるでしょう。
災害時にエコキュートを使用する手順
災害時にエコキュートを使用する手順を知らないと、お湯の利用が困難になります。以下は一般的な手順です。
- 漏電遮断レバーを下ろす
- 脚部カバーを取り外す
- 下部から給水配管用の止水栓を閉める
- 逃し弁操作カバーを開ける
- 内部の逃し弁レバーを手前に引く
- 非常用取水栓にホースやバケツを接続する
- 非常用取水栓を開いて水を取り出す
- 逃し弁レバーや非常用止水栓を元に戻す
災害時にエコキュートを使用する具体的な手順は、各機種によって微妙に異なることがあります。そのため、事前に製品のホームページや取扱説明書で手順を確認しておきましょう。
停電から復帰した場合にエコキュートを使用する手順
エコキュートが停電から復帰すると、自動的に使用できるようになります。ただ、時刻設定の調整がおかしくなっている場合があるので、リモコンを確認して時間の表示を確認しましょう。
時刻設定の調整手順は、機種によって異なっているので、取扱説明書を確認して元に戻してください。もし、エコキュートが水害の被害を被った場合、停電から復帰しても使用しないようにしましょう。
エコキュート内部に塩や泥が残っていると、発火する恐れがあります。水害の被害を被ったエコキュートは、必ずメンテナンスを受けてから稼働させてください。
断水が解除された後のエコキュートを使用する手順
断水が解除された後は、すぐにエコキュートを稼働させないでください。断水が発生すると、水道管内に空気が入って汚れやゴミが混入している場合があるからです。断水が解除された後は、すぐに蛇口を開いて水が汚れていないかを確認しましょう。
水が汚れていたら、綺麗な水が出てくるまで水を流しっぱなしにしてください。汚れが除去していない内にエコキュートを稼働すると、ゴミを含んだ水が機械の中に入り、故障の原因になる恐れがあります。
長期間水を流していても、透明の水に変わらない場合は、水道修理業者に連絡してください。
災害時に備えてエコキュートで事前に準備するべきこと
地震大国と呼ばれている日本では、いつ災害が発生するのか予測できません。災害時に備えて、エコキュートを利用する際には以下の4つの準備を事前に行っておくことが重要です。
- 地震対策を事前に行う
- 定期的に貯湯タンクを清掃する
- 災害が予想される場合は、お湯の沸き増しをする
- 保険にあらかじめ加入しておく
事前に対策を講じ、災害時でも安全にエコキュートを使用できるようにしましょう。
地震対策を事前に行う
エコキュートが地震で倒れないようにするためには事前の対策が重要です。一般にエコキュートは耐震性がありますが、大規模な地震が発生した場合に倒れる可能性はゼロではありません。
そのため、市販で販売されているエコキュート用の架台を用意しましょう。架空を設置すれば、住宅の基礎部分や壁に固定するので、地震が発生したときの転倒リスクの軽減につながります。
地震による転倒が不安な方は、エコキュートを設置する際に販売業者へ確認してください。
定期的に貯湯タンクを清掃する
災害に備えて、定期的に貯湯タンクを清掃しましょう。水道水には不純物がわずかに含まれている場合もあるので、半年に1回水抜きする必要があります。エコキュートを水抜きする手順は以下のとおりです。
- 漏電遮断機をOFFにする
- 元栓を閉じる
- 逃し弁を開ける
- 排水栓を開けて、1〜2分間排水する
- 排水栓を閉じる
- 元栓を開けて水を出す
- 逃し弁のレバーを戻す
- 漏電遮断器をONにする
- 蛇口から水が出るのを確認する
上記の手順を参考にして貯湯タンクの掃除をし、エコキュートから清潔なお湯が供給されるようにしてください。
災害が予想される場合は、お湯の沸き増しをする
気象庁の予報で災害が予想される場合は、あらかじめ湧き増しをしておきましょう。湧き増しをしておけば、災害が発生しても長期間生活用水で困らずに生きていけるからです。災害時に生活用水が不足して困らないためにも、気象庁の予報を確認する癖をつけてください。
保険にあらかじめ加入しておく
災害時の破損に備えて、予め火災保険に加入しておくと良いでしょう。火災保険に加入しておけば、水害によってエコキュートが破損しても、被害内容に応じた保証が受けられるからです。
ただ、保証内容によっては会社ごとに異なるので、それぞれの補償内容を観てから保険会社に加入しましょう。なお、火災保険に加入する場合は、以下の7つの項目を決める必要があります。
- 補償対象を決定する
- 住宅の構造級別を確認する
- 補償範囲を選ぶ
- 建物の保険金額を決める
- 家財の保険金額を決める
- 保険期間を決める
- 地震保険への加入の有無を決める
火災保険に加入する場合は、それぞれの項目をあらかじめ決定して災害時に備えましょう。
災害時にエコキュートを使用する際の留意点
エコキュートを災害時に使用する際は、以下の2つの注意点に気をつけてください。
- 飲料水としては使用できない
- お湯が高温になる可能性がある
これらの注意点を念頭に置きながら、災害時にエコキュートを安全に使用しましょう。
飲料水としては使用できない
エコキュートのお湯は飲料水として使用できません。基本的に水道水にはカルキと呼ばれる殺菌成分があるのですが、エコキュートでお湯を沸かすことでこの成分が薄まり、安全基準を満たさない水になる可能性がありますので、飲用は避けてください。
断水期間が長引いて脱水症状を起こしそうな場合は、カセットボンベやガスコンロを使用して煮沸処理をしてから飲用してください。エコキュートのお湯は通常、緊急時以外は飲料として使用しないように注意しましょう。
お湯が高温になる可能性がある
エコキュートの貯湯タンクのお湯は、60〜90度と高音なことをあらかじめ把握しておきましょう。基本的にエコキュートは、水道水と混ぜて設定温度まで下げて給湯しますが、停電した場合には火傷する可能性が往々にしてあります。災害時には、停電に注意してエコキュートを使用するようにしましょう。
まとめ
災害時に備えてエコキュートを使用する際には、事前に地震対策や火災保険の加入などを準備しておく必要があります。また、エコキュートでは飲料水として使用できないことやお湯が高温になる可能性があることに注意した上で、災害時に適切に使用しましょう。
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