風呂釜が汚れる原因って?1つ穴・2つ穴の洗浄方法と注意点
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お風呂に入る行動は、私達の日常生活で欠かせない習慣となっています。お風呂場は一日の疲れを癒す大切な空間です。
しかし、日々の使用により、浴槽や配管内が汚れてしまうのは避けられない現象です。汚れた風呂釜や配管内は衛生的ではなく、せっかくのリラックスタイムが台無しになってしまいます。毎日の入浴を快適に楽しむためには、これらの場所を常に清潔に保つことが重要です。
この記事では、風呂釜が汚れる原因や、1つ穴および2つ穴の洗浄方法、注意点をお伝えしていきます。
風呂釜が汚れる原因
風呂釜や配管内は、使用するたびに汚れが蓄積しやすい場所です。汚れを放置していると、頑固な汚れとなって落ちにくくなったり、お湯が不衛生な状態になったりする可能性もあります。そのため、定期的な掃除が不可欠です。お風呂場の汚れにはいくつかの原因があります。
次の項目では、風呂釜が汚れる5つの原因をお伝えしていきます。
- 皮脂汚れ
- 石鹸カスやシャンプーの残り
- 入浴剤
- 水垢
- カビ
1.皮脂汚れ
入浴中に体から剥がれ落ちる皮脂や垢は、風呂釜汚れの主な原因の一つです。時間が経つと頑固な汚れになります。皮脂汚れは特にお湯が冷めると固まりやすく、掃除が難しくなります。皮脂汚れは時間が経つと固着し、細菌やカビの繁殖を助長するため、健康面でも注意が必要です。
2.石鹸カスやシャンプーの残り
入浴時に使用する石鹸やシャンプーも、浴槽の汚れの原因になります。浴槽に蓄積すると、白いカスやぬめりとなって表れて、見た目も悪くなります。水中で溶けきらずに、石鹸カスとして配管内に溜まると、通常の洗浄では落ちにくいです。
配管内に付着したり、他の汚れと結合したりして、落ちにくい頑固な汚れになるので、酸性やアルカリ性の洗剤を使う必要があります。特にリンスやトリートメントなどの油分を含んだ製品は、配管内に残りやすいので注意が必要です。
3.入浴剤
リラックス効果を高めるために使用する入浴剤も、風呂釜に汚れを引き起こす原因の一つです。入浴剤にはさまざまなタイプがあり、成分によって湯船の汚れ方も異なります。例えば、色付きや香り付きの入浴剤は色素や香料が残りやすいです。一部の入浴剤には、水道水、お肌、浴槽などの汚れを落とす、洗浄成分が含まれているものもあります。しかし、それだけでは、風呂釜内部の完全な清掃には不十分です。
4.水垢
水道水にはカルシウムや、マグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。水道水に含まれるカルシウムや、マグネシウムが浴槽に付着して、水垢となって白っぽい汚れが目立つ場合があります。水垢は放置すると硬化して通常の洗浄では、落とすのが難しくなるため早めの対処が必要です。
見た目だけではなく、お湯の流れを悪化させたり、風呂釜内部の熱効率を低下させたりする原因にもなります。その結果、ガス代や電気代など、ランニングコストが増加する可能性もあります。
5.カビ
湿気の多い環境では、カビが発生しやすくなります。風呂場では大量の水を使用するので、湿気が多く発生する環境です。風呂釜内部は、湿気と高温というカビが繁殖しやすい場所です。浴槽にカビが繁殖して、黒ずみやぬめりとして現れる場合があります。
清掃を怠ると、配管内でカビが増殖し、そのままお湯と一緒に循環することで、浴槽全体にも広がり不衛生です。カビは見た目だけではなく、嫌な臭いやアレルギー症状など、健康被害を引き起こす恐れもあるため注意が必要です。
風呂釜の洗浄方法
ここまでで、風呂釜の汚れとなる原因は、様々な種類があることをお伝えしてきました。ご家庭で使用されている浴槽は、1つ穴と2つ穴のタイプがあり、それぞれで適切な掃除方法が異なります。それぞれに合った洗浄方法を把握して実践することが大切です。
次の項目では、風呂釜の1つ穴・2つ穴の洗浄方法をお伝えしていきます。
1つ穴
風呂釜の1つ穴タイプの洗浄方法は、下記の手順です。
- 浴槽にお湯を張り循環口より5cm以上高くなるよう調整します
- 風呂釜専用洗浄剤を投入します
- 40℃~42℃程度のお湯に設定します
- 約15~20分間、追い焚きして配管内部を洗浄します
- 洗浄後はお湯を1~2時間放置し、洗浄剤を浸透させます
- 溜まっているお湯を抜きます
- 新しいお湯を張ります
- 再度、15分程度追い焚きを行います
- 溜まったお湯を抜きます
- シャワーやブラシを使って1つ穴部分を掃除します
1つ穴タイプは「強制循環方式」と呼ばれ、1つの穴を使ってお湯を循環させます。この方式では、給水と排水が同じ穴を通じて行われます。ポンプを使ってお湯を循環させるため、見た目がスッキリしていて掃除が簡単な点が特徴です。この方式は、現在では1つの穴が開いているタイプが主流です。
2つ穴
風呂釜の2つ穴タイプの洗浄方法は、次の手順で行います。
- もしフィルターが付いている場合は、まず取り外します
- 浴槽にお湯を入れます
- 専用の洗浄剤を投入します
- 追い焚き運転を行い洗浄剤が全体に行き渡るように循環させます
- 2つの穴からしっかりと洗浄剤が、行き渡るように注意します
- 1時間~2時間放置した後にお湯を抜きます
- 風呂釜を再度お湯で洗い流して、残った洗浄剤を取り除きます
- シャワーやブラシを使って、両方の穴をきれいに掃除します
2つ穴タイプは「自然循環方式」という仕組みで、浴槽に2つの穴を利用してお湯を循環させます。下の穴から水を吸い込み、上の穴からお湯を排出する仕組みです。この方式には、自然循環に対応した給湯器が必要です。
風呂釜を洗う時の注意点
風呂釜の洗浄時にはいくつかの重要な注意点があります。まず、使用する洗浄剤は「1つ穴用」や「2つ穴用」と明記された専用洗浄剤のみ使用する必要があります。適切な洗浄剤を使用しなければ、配管や浴槽自体を傷める恐れがあるからです。洗浄中には必ず換気扇を回したり、窓を開けたりして、十分な換気を行う安全対策が必要です。
特に塩素系洗浄剤の場合、有害ガスが発生する危険性があるため、風呂場の換気は欠かせません。洗浄剤による漬け置き時間や量は、説明書通りに行うことが大切です。適量以上の洗剤を使ったり長時間放置したりすると、配管や風呂釜自体を傷める恐れがあります。作業後は新しい水で十分すすぎ、残った洗浄剤や汚れが残らないよう注意しましょう。
まとめ
頑固な汚れにならないようにするためには、定期的な掃除が不可欠です。掃除が不十分ですと、不衛生な状態になるだけではなく、風呂釜自体の耐久性にも影響します。
ご家庭で使用している浴槽のタイプ、それぞれに合った正しい方法で定期的に洗浄し、キレイな状態を保持することが大切です。また、自力での掃除が難しい場合は、専門業者への依頼も検討してください。上記でお伝えした、風呂釜の注意点を踏まえたうえで、ご家庭で使用されているタイブが1つ穴・2つ穴なのかを見極めて、適切な洗浄方法を行いましょう。